PHP の curl_multi_select 関数は、cURL マルチハンドルセットに対して select システムコールを実行します。この関数は、複数の cURL 転送を非同期で効率的に処理する際に重要な役割を果たします。
関数のシグネチャ:
int curl_multi_select ( resource $mh [, float $timeout = 1.0 ] )
主な特徴と使用方法:
- 機能:
- 指定された cURL マルチハンドルのファイルディスクリプタを監視します。
- いずれかのファイルディスクリプタが読み取り/書き込み可能になるか、タイムアウトするまで待機します。
- パラメータ:
- $mh: curl_multi_init() で作成された cURL マルチハンドル
- $timeout: タイムアウト時間(秒単位、デフォルトは1.0秒)
- 戻り値:
- アクティビティがあったディスクリプタの数
- 0: タイムアウト
- -1: エラー発生時
- 使用例:
$mh = curl_multi_init();
// ... ハンドルの追加など
do {
$status = curl_multi_exec($mh, $active);
if ($active) {
// I/O 操作のためにブロック
$select_status = curl_multi_select($mh, 1.0);
if ($select_status === -1) {
// エラー処理
break;
}
}
} while ($active && $status == CURLM_OK);
- 注意点:
- この関数は内部で select() システムコールを使用しているため、システムによっては大量のファイルディスクリプタを扱う際に制限がある場合があります。
- タイムアウト値を適切に設定することで、CPU 使用率を抑えつつ応答性を保つことができます。
- パフォーマンス:
- curl_multi_select を使用することで、複数の cURL 転送を効率的に管理し、システムリソースを節約できます。
- ポーリングを回避し、I/O 準備ができたときのみ処理を行うため、CPU 使用率を抑えられます。
curl_multi_select は、PHP で複数の HTTP リクエストを非同期に処理する際に非常に有用です。特に大量のAPIリクエストや並列ダウンロードなど、多数の並行処理が必要な場合に効果を発揮します。