curl_share_close は PHP の cURL 拡張機能に含まれる関数で、cURL 共有ハンドルを閉じるために使用されます。この関数は、複数の cURL ハンドル間でデータを共有するために使用される共有ハンドルのリソースを解放します。
関数のシグネチャ:
void curl_share_close ( resource $sh )主な特徴と使用方法:
- 機能:
- cURL 共有ハンドルを閉じ、関連するリソースを解放します。
- 共有ハンドルを使用して共有されていたデータ（Cookie、DNS キャッシュなど）の共有を終了します。
- パラメータ:
- $sh: curl_share_init() で初期化された cURL 共有ハンドル
- 戻り値:
- なし（void）
- 使用例:
// 共有ハンドルを初期化
$sh = curl_share_init();
// 共有オプションを設定
curl_share_setopt($sh, CURLSHOPT_SHARE, CURL_LOCK_DATA_COOKIE);
curl_share_setopt($sh, CURLSHOPT_SHARE, CURL_LOCK_DATA_DNS);
// cURL ハンドルを作成し、共有ハンドルを使用
$ch1 = curl_init();
curl_setopt($ch1, CURLOPT_SHARE, $sh);
// ... ch1 の他の設定と実行 ...
$ch2 = curl_init();
curl_setopt($ch2, CURLOPT_SHARE, $sh);
// ... ch2 の他の設定と実行 ...
// cURL ハンドルを閉じる
curl_close($ch1);
curl_close($ch2);
// 共有ハンドルを閉じる
curl_share_close($sh);- 主な用途:
- 複数の cURL ハンドル間でデータを共有した後、共有リソースを適切に解放する。
- スクリプトの終了時やエラー処理時に、確実にリソースを解放する。
- 注意点:
- 共有ハンドルを閉じた後は、そのハンドルを使用していた cURL ハンドルは共有データにアクセスできなくなります。
- 共有ハンドルを閉じる前に、それを使用していた全ての cURL ハンドルが閉じられていることを確認することが推奨されます。
- メリット:
- リソースの適切な管理: 不要になった共有リソースを解放し、メモリリークを防ぎます。
- クリーンアップ: スクリプトの終了時に全てのリソースを確実に解放できます。
- 関連する関数:
- curl_share_init(): 共有ハンドルを初期化します。
- curl_share_setopt(): 共有ハンドルのオプションを設定します。
- エラーハンドリング:
- curl_share_close() 自体はエラーを返しませんが、リソース解放の確実性を高めるために try-catch ブロック内で使用することができます。
try {
// ... cURL 操作 ...
} finally {
if ($sh) {
curl_share_close($sh);
}
}curl_share_close は、複数の cURL ハンドル間でデータを共有する高度な使用シナリオで重要な役割を果たします。この関数を適切に使用することで、共有リソースの管理を確実に行い、アプリケーションのリソース効率とクリーンな終了を保証することができます。特に長時間実行されるスクリプトや、多数の HTTP リクエストを処理するアプリケーションでは、このような適切なリソース管理が重要になります。
